今岡選手、福原選手、そして濱中選手はPlsyersCollection*1でメッセージを発信している。濱中選手のメッセージ、読むたびちょっと泣けてくる。未来のミスタータイガースと呼ばれ、若くしてトラの4番にすわったこともある濱中選手。故障してはそのシーズンを棒にふるこの2年だった。一時は、というか、今でも選手生命を危ぶまれている。
 金本選手が阪神に移って間もないころに、濱中選手のことを「広島の新井選手なんか比べ物にならないほどものすごい才能を持ってる。」と評したことがある。新井選手がきいたらショックじゃないか?と要らぬ心配をしてしまうのだが、金本選手の言葉には続きがあった。「だけど野球選手は1年試合に出続けるところをみてみないとわからない。」なるべく怪我をしない、試合に出続けることの重要性。金本選手に言われたら、皆ごもっともですと頭を下げるしかないところである。星野SDも、以前から言っておられることではある。野球選手は、いくら才能があっても、怪我をしない丈夫な体あってのこと。怪我をしないことも才能である。最近のホームページのコラムでまたそのような話をされていた。
 そのとおりだと思うのだ。怪我をしない体づくりのための努力、節制。食べ物に気をつかい、体のメンテナンスに時間と金をかける。一流選手が皆惜しまない努力であろう。それでも、怪我をしてしまって2軍暮らしを余儀なくされてる濱中選手のメッセージを読むと、感動してしまう。明日の見えない境遇の中、前向きでいようとする努力。ファンの励ましへの感謝の言葉。自分の境遇・不運をこぼすような言葉は一つもない。
 努力が実を結ぶとは限らない世の中だ。それはもちろんどの分野においても。だけど、野球選手のそれは、普通の人の浮き沈みよりわかりやすい。だからこそ、濱中選手を応援する人たちがいる。努力は実を結んでほしい。才能ある選手がその才能を発揮できずに終わるようなことはあってほしくない。いつの日か、あの時の苦労が今の自分の栄光をつくってくれましたと、濱中選手が胸を張って語ってくれることを願ってる。